「理解」を”理解る”人は、「理解」を読んで壊されよう
テッド・チャンのあなたの人生の物語を読み終えました。
とにかく有名な SF はちゃんと読もう期間なので、未読の作品類をひたすら読んでいる。
あなたの人生の物語は、現代における最高レベルの SF 短編集なので、読んでいない人は読むべき。短編集なので、サクっと読めるのが素晴らしい。
しかしながら、内容は凄い重い。SF をゴリゴリ読む人向けと言うべき内容で、サクサク読める人と読めない人で脳みその負担は相当に違うと思う。
やはり表題作は評価が高いが、個人的にはあまり刺さらなかった。ただ、刺さる人にはザクザク刺さるような作品なんだと思う。
僕には、デビュー作である「理解」がめちゃくちゃ刺さった。
「理解」とは
ある治療によって、超人になった主人公が施設を飛び出すことから、物語が始まるのだが、まあ、飛び出す所からとにかくカッコ良い。人間の感覚器官の性能を人間のままで伸ばすとどうなるかというのが描かれている事に僕はシビれた。僕自身が、超人(というか天才)への憧れがあるから、この物語はとにかく刺さった。人が人という形のままで、人外になる物語が好きなんだろう。ありとあらゆる手段を尽くして性能を伸ばしていく主人公の前に、同じく超人となったライバルが現れる。超人 VS 超人という構図がとにかくカッコよくて、痺れる。相手の倒し方もとてつもないやり方で、このアイディアを実現するために、こんなにも詰め込んだのかと思わせる構成も素晴らしい。
最後に
テッド・チャンという天才作家に出会えて良かった。「息吹」も面白いという評価を見ているので、どこかで読んでおきたい。 しかし、現在他の名作も積んでいる状態なので、頑張って読み進めていきたい。
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