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Gシリーズを読んだ

久々の森ミステリ 読書という習慣がここ1年近く途絶えていた。 本を読んでいなかった訳ではないのだが、積読本を処理せずに前に読んだことあるのとかばかりを読み直していた。 今回は、Gシリーズの積読本を消化した。 その感想を書く。 キウイγは時計仕掛け Gシリーズにおけるある意味のゴールなのかもしれない。 いつものメンバーに加え、S&Mシリーズから久々に島田女史が参加。 相変わらず重い女の加部谷ちゃんが可愛い。 海月君は相変わらず。 殺人の動機やトリックなどは、ある程度想定の範囲内でありそこまで難しくはなかった。 というより、キャラ小説的な側面の方が強くて、ミステリ部分は定食におけるお新香程度。 Χの悲劇 悲劇三部作の第一弾。 キウイから引き続き島田女史が出ており、彼女が主役の話。 エラリー・クイーンのX~Zに対するオマージュであるが、中身は完全にSFだった。 Gシリーズにおける全体に仕掛けられていた罠が発動した作品である、長年森博嗣ファンをやっている人たちには衝撃度の高そうな作品だったと思う。 実際、衝撃を受けた。 キウイγを読んでからすぐΧを読んだので、衝撃度は抜群だった。 ネタバレを見ないでミステリを読むのは楽しい。 この作品では、サイバーパンクというか、ネットワーク上での攻防が描かれているのだが、それがあまりにも陳腐に写ってしまったのは、実務で実際にやっているからか。 描写をふわっとしているので、森博嗣自身がそこまで詳しくないというのが露呈しており、挑戦したは良いものの現実味が薄すぎたのが玉に瑕かな。 あと、描かれているネットワーク世界よりも現実の方が進んでしまっている事の弊害なのかもしれない。 ここ数年での広がり方の速さはすごすぎたからなぁ。 Ψの悲劇 悲劇三部作の第二弾。 Χの悲劇より後の話として読んで問題はなさそう。 ついに、Gシリーズの主要キャラクタが全て消え、狂言回しとして島田女史が用いられている。 相変わらずのSFもしているが、ミステリ要素が無いわけでもない。 Yの悲劇へのオマージュもしっかりしており、読む人が読めば納得する。 ただ、SF色が強すぎるので、ミステリファンからすると大分評価が低くなりそう。 森ファンならば、存分に楽しめるギミックは詰め込まれているので、安心して読める。 総評 キウイγまでは、青春+ミステリという