ロードバイクとクロスバイクの違い
ちょっと前まで、ロードバイクとクロスバイクの違いを自分はよく分かっていなかったが、ようやくその「違い」について理解したので、ここに記述する。 まずは、その車体を見てもらおう。 ロードバイクは、GIANTのCONTEND、クロスバイクは同じくGIANTのESCAPE R3をモデルにした。
ロードバイク
クロスバイク
違うポイント
ロードバイクとクロスバイクの違いでよく挙げられているのは下記の通り
- ハンドル
- タイヤ幅
- 重量
- 価格
この要素は、本質的な違いを説明していない。あくまでもオプションについての説明になっている。 実際に違うポイントは
- ジオメトリ
である事は、自転車好きには明白。しかし、自転車素人からすると、どこがどう違うのかさっぱり分からないというのが実情である。
ジオメトリの違いとは
上に挙げているロードバイクとクロスバイクのジオメトリの違いで一番分かりやすいのは、チェーンステーの長さつまり、後輪とシートチューブの隙間に注目して欲しい。この距離が、ロードバイクの方が明らかに短い事が分かる。クロスバイクの方は、ゆとりのある隙間になっていて、この差が明確な性能差として出る主要因となっている。端的に言えば、ロードバイクの方が短いチェーン長になっているという事だ。そのため、クロスバイクよりも加速性能が良いという特徴が出る。
この差について自分も体感として感じていて、ロードバイクに乗った時「やたらと速い」と感じたが、その感覚は正しかったのである。
ロードバイクは加速に重きを置いている自転車なので、あっという間に最高速に到達する性能があり、そして最高速に到達すればそのまま後続を引き離していくことが出来る。ロードバイクが速いというのは、最高速度に到達するのが早いという意味であり、最高速度に到達すればその速度のままで巡航出来るので、トータルとしてロードバイクが速く到達出来るという事になる。最高速度に関しては、ある程度脚質でカバー出来るとは言え、加速度に関してそれをカバーするのは相当に難しい。これは自転車を漕いだことがある人ならば体感で感じている事だろう。10kgの車体と20kgの車体を同じ感覚で加速させる事が出来る化け物は基本存在していないし、10kgも差があれば当然加速度も全然違う。
よく、自転車の軽量化をすると速くなるという話があるが、あれは加速度が早くなるという事であり、最高速度が伸びるという事はあまり期待しないほうが良い。しかし、軽い車体の方が最高速度に乗せやすい(=体力の消費が少ない)ので、結果論として最高速度を更新みたいな事はあるかもしれない。
閑話休題。
ジオメトリでの違いとして、他にもヘッドチューブの長さにも注目できる。ロードバイクのほうがクロスバイクよりも明らかに短い。ヘッドチューブが短いとより前傾姿勢になりやすく、その分やはり加速度が早くなるという事が分かる。もっとも、この辺に関しては、ハンドル形状やヘッドチューブの長さに関係なく姿勢の問題になるので、スキルがある人からすると、この部分に関してはあまり影響がない人もいるだろう。とは言え、形状による影響は大きく、長時間前傾姿勢を保つという命題を果たすためには、ドロップハンドル+短いヘッドチューブの効果は大きいと言える。
総括
ロードバイクとクロスバイクのジオメトリの違いに注目して、その性能差がどこから生じているかを書いた。実は、このような内容のブログ記事は「ロードバイク クロスバイク ジオメトリ 違い」みたいにして検索すると色々と記事が出てくるのだが、ジオメトリというキーワードを入れないと、その差に関して書いた記事はほとんど出てこない。
ハンドルの違い、タイヤの違い、重量の違い、値段の違いは馬鹿でも分かる「差」であるが、本質に関する説明では無いのが、非常に嘆かわしい。自分のように本質情報が好きな人たちに、この記事が参考になれば幸いである。
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