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キャッシュレス決済を始めてみて感じた良い点・悪い点 - PayPayと楽天Payの二刀流運用とFelicaの未来

キャッシュレス決済を始めて

キャッシュレス決済に手を出そうとしてる話の続きの話である。

前の記事で書いたように、Paypayと楽天Payの二刀流で行くという事にしたが、現在

  • メインとして楽天カード+楽天Payを活用
  • Paypayにはとりあえずちょっとだけチャージして1回だけ使った

という感じで運用している。 さて、キャッシュレス決済の体験で良いなと感じたことを簡単に書いていきたいと思う。

お財布が無くても良い

より細かく書くならば、お財布を会計の時に出さなくて良いというのは、思った以上にいい体験だった。すなわち、列待ちの間にスマホで決済画面を出しておき、後はバーコードをスキャンさせるだけ。以前の買い方では、財布を出す、カードか現金を出す、支払いをするという流れだったのが、今はスマホを出す、支払いをするという流れで支払えるのが非常に楽ちんであった。人間とはどこまでも怠惰になる生き物で、ステップ数としては1ステップ減っただけなのだが、実質的には2ステップ(つまりスマホは出しっぱなし)減っているというのがとても大きい。考えてみると、現金もクレジットカードも財布の中が本来の居場所で、外に出てくるのはかなり手間暇が掛かっていた算段になる。一方のキャッシュレス決済(バーコード決済)は、画面ロック解除、アプリ立ち上げというステップを踏むものの、スマホは出しっぱなしでいいし、ロック解除は指紋or顔認証でロック解除出来るし、アプリの起動はほぼ0秒、実際にはサーバとのやりとりにも時間が掛かるので、実質的には1秒くらいで支払いの用意が出来るのがとても素晴らしい。

これまで5秒ぐらい掛かってたのが1秒に縮めるのはでかい。

SuicaやVisaタッチとの差異

これまで僕の中でのキャッシュレス決済と言えば、SuicaかVisaタッチであったがどちらにもメリット・デメリットがあった。

例えば、Suicaはプリペイド式のため、残高を気にする必要がある。オートチャージ出来るクレジットカードを使えば、この辺の不満点は解消出来ると思う。ただ、それだけのために新たにクレジットカードを作るのは本末転倒だなと思う。

メリットとしては、文字通り起動時間0秒で決済出来るのが強みだと思う。Suicaなので、JR東日本圏内に住む限りは恩恵が受けられるだろう。逆に、それ以外の圏内に住むことになったら、メリットが大幅に下る可能性が高い。まあ、少なくとも日本に住む限りはそこまでデメリットになるとは思えないが。

Visaタッチは使い勝手が、いわゆる◯◯Payに似ているため、メリット面はほぼほぼ互角と言える。こちらも処理速度が早いため、決済単体の時間としてはアプリ決済よりVisaタッチの方が短く済む。問題は財布から取り出すひと手間が加わる分、支払い全てのルーチンとして考えるとギリギリ◯◯Payに決済体験が負けてしまうという事だ。

楽天Payを使って感じているデメリット

自分は格安SIMをメインで使っているので、高速通信をオフにして起動すると、アプリ画面の読み取りにそこそこ時間が掛かる。この辺は最大のデメリットだと思っている。楽天Payアプリは色々と余計な情報をアプリ画面で読み込ませているのがマジで駄目な仕様だと思うけれど、あれやこれやのキャンペーンを打つう上でどうしても追加せざるを得なかったのだろう。センスねーなと思う。ちなみに、Paypayも同じように画面読み込みにそこそこ時間が掛かるので、アプリ決済はこれが目下の所最大のストレスポイントになっている。モバイルネットワークの高速化がされて、最低速度でも1Mが保証させるような世界線に行けば、Felicaのような決済手段を採用するメリットが激減するのではないかと思っている。

Felicaのこれまでとこれから

Felicaの存在を知ったのはかれこれ20年前。あの時は確かにこの決済手段が未来の決済手段になると信じて疑わなかった。しかし、最終的にアプリ決済、もといバーコード決済に覇権を握られるとは思っていなかった。Felicaチップという高価なチップを使わなくても実現出来ているのが枯れた技術の応用というイメージがあり、そのコンセプトには脱帽である。

Felicaの便利さは使っている自分が良く知っているが、全般的にFelicaを使った運営がゴミなのでアプリ決済を越える体験を提供できるかと問われるとかなり疑問が残る。一応、マイナンバーカードという逃げ道があるので、ギリギリ生き残れる雰囲気を醸し出しているが、今のところ単なるスマホの値段を跳ね上げるだけの機構になっているので、なにかしらのブレイクスルーが必要になると思う。

個人的に最近注目している技術の一つはEVERINGが実現している電池を使わない決済手段。EVERINGの機構は今後、あらゆるスマートリングに搭載出来る機能だと思っているので、運営が上手いことやれば、普及していくと思っている。ただ、今のところあまり良い評判を聞かないのは、機能がショボすぎるのと、月額料金が掛かりすぎているという所だろうか。僕としては妥当な額だと思っているが、世間の評価はかなり厳しいなと感じている。

EVERINGは電池不要の決済手段として、何かしら出来そうな雰囲気を醸し出しているので、それ以外の機能、決済機能以外の何かを搭載出来るようになれば、大化けする可能性があると思っている。そうするためには、相当な微細加工技術と、半導体技術の向上、電源問題の解消があるので、何かしらのブレイクスルーが必要だと思っている。防水性が高く、人体への影響が少なくて、なおかつクリーンな発電が出来る、そんな技術が確立されたら、変わる気がしている。もっとも、そういう技術は今のところどこにも出ていないし、発表されていないので、多分あと20年から30年くらい先の話になると思っている。

僕の時代を先読みする力は常に先を行き過ぎていて、後から時代が追いついてくるというのがほとんどであり、時には別の技術で駆逐されたという話もある。かつて注目していた、Felica、Bluetoothといった技術は普及する前に熱を上げて色々と集めて、飽きて捨てた頃に広がっていった。そして、この記事で言及したようにFelicaは、決済プラットフォームとしてほぼ負けてしまった。実際に体験することで痛感してしまった。悲しすぎる。

Bluetoothは上手いことやってなんとか生き残っている。特にイヤホン分野での進歩が目覚ましく、今後も技術発展していきそうで一安心である。

さて、最後に書いた、謎の発電技術だが、今のところ対象となる技術が見当たらないが、何かしらヒットしたら、このブログにこれは凄い的な感じで書くかもしれない。そんな記事を読んだら、「あー、あと20年くらい経たないと使えないのかー」ぐらいに思って欲しい。それほど、僕の先を見る力はアテにならないのだ。

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